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コラム

コロナ禍のクラシック奏者は”ゆるアドリブ”を覚えるべし!

コロナ禍と呼ばれるようになり、1年以上経ちました。
終息に向けた先行きや絵姿も依然として見えず、様々な業界に暗い影を落とし続けています。

クラシック奏者の皆さんの中にもこんな経験、ありませんか?

・緊急事態宣言で、企画されていた演奏会が立ち消えに
・ホールから利用NGが出た
・練習回数が減った

他のジャンルと比べクラシックは、
「半年スパン」
「毎週の合奏」
という従来の積み上げスタイルが災いし、半年後の情勢に振り回され、全てが徒労に終わるリスクがあります。

なんとか、、なんとか音楽を継続したい、、、

そんな彷徨えるクラシック奏者のために、我々メルティングポットは、クラシック奏者でもできる「ゆるアドリブ」をご提案します!!

アドリブができるとどうなる?

ってかクラシック奏者はアドリブができなくても問題ナッシングでしょ?

kimm

それは、そうだったかもしれません。。。コロナ禍に陥る前までは!

アドリブができることで、こんなに楽しみが増えるのです。

演奏機会を増やせる!

何より【誰かと音楽を共有する】ことを大切にするクラシック奏者は、コロナ禍において圧倒的に演奏機会が不足しています。

少人数で集まるにしても、パートが不足していたら曲になりません。

そこで、アドリブができるとどうでしょう。

まず、きっちりパート譜通りのメンバーが揃っている必要がありません。

全ては、その時に集まったメンバーが出す音によって音楽が構成されます。

メンバーも、クラシックでよくある楽器だけでなく、バンド系、民族系、機材系、ボーカル/朗読、はたまたダンサーまで!誰とでも組めます!

楽譜が要らなくなる

例えば流行りのあの曲を弾きたい、TPOを考慮した選曲をしたい、そんなときありませんか?

当然、そんな都合よく楽譜があるわけもなく。

クラシックから脱却できる!

様々な楽器とコラボできるということは、演奏する楽曲ももはやクラシックに留まりません!

あらゆる音楽ジャンルで演奏を楽しめるようになるのです!

クラシックと他のジャンルは非常に壁が厚く、アチラからすると特に弦楽器奏者との繋がりがありません。

弦楽器はサウンドだけでなく、演奏姿も優雅で煌びやかであるため、大変ライブ映えします。

ひと言で言うなれば、モテます!!!

クラシックが上達する!

これは盲点でしたね。。

何故アドリブがクラシックの上達に繋がるのでしょうか。

アドリブフレーズやソロ展開を自分で作れるようになる頃には、一つ一つの音の意味、抑揚の付け方、起承転結、ドラマ性など、自ら音楽を演出する力が養われています。

一方、クラシック奏者は楽譜が命。

楽譜に記載されたことを忠実に再現するのは勿論ですが、その裏に隠された意図、はたまた作曲家の生い立ちや作曲された頃の社会情勢まで思いを馳せるわけです。

そしてこのとき、アドリブで養った「音楽演出力」が大いに発揮されるのです!

ここまで来る頃には様々なジャンルにも触れてきたであろう貴方は、あらゆる音楽的な要素をクラシック曲に取り込み、従来の枠組みを超えた演奏を炸裂させることでしょう!!

ゆるアドリブとは?

“アドリブができるといい感じかも~というのは分かったんだけど、果たしてワタシみたいなクラシック奏者に、アドリブ演奏って本当にできるようになるの…?”

kimm

できます。(食い気味)

みなさん、「アドリブできる」って聞いて、どんな演奏を思い浮かべますか?

まずは、ジャンルはジャズでしょう。

そして、トランペットやサックス、はたまたピアノなど、Theジャズな楽器が挙がるはずです。

演奏はいかがですか?

熱気の篭もるライブハウスで、汗にまみれ苦悩の表情を浮かべ、自由自在・縦横無尽な匠のソロを繰り広げているのではないでしょうか。

そう、それもひとつのアドリブの姿であることは間違いありません。

ここで、皆さんが想像したようなジャズヒーロー達の演奏を、【アドリブレベル100】だと仮定します。

逆に、【アドリブレベル10】の演奏を考えてみてください。
それはどのような演奏でしょうか。

…….

たどたどしい感じ…?

なるほど、他にはどうですか?

…….

…………..

…………………

そう、意外とイメージできないのです。

逆に、【クラシックレベル10】の演奏って、どんな演奏ですか?

音程が~とか、ポジションが~とか、愛の挨拶はもう少し、レベル15くらい?とか。

こちらは案外、レベル10をイメージできるのではないでしょうか。

これは、レベル10を見たり聞いたり、ご自身で通ってきたからこそ言葉にできます。

お待たせ致しました。

ゆるアドリブとは、おおよそ【アドリブレベル1~15】あたりを想定したものです!!!
昨今流行りまくってる異世界転生ものでいえば、冒険者としてブロンズクラスってとこです!

どんなアドリブ強者も通ってきた道である、レベル1~15を知り、実際に皆さんも歩いて頂くのがこのシリーズの目的です。

レベル100になる必要はまったくない。
ゆるアドリブ(=アドリブレベル1〜15くらい)ができるだけでも、あなたの音楽ライフが激変する。

ゆるアドリブの構成要素

アドリブという目に見えないものをしっかり見える化し理解することは、苦手意識と恐怖心を無くすことに繋がります。

次回は、ゆるアドリブの構成要素についてもう少し解説を進めていきます!

今回のまとめ

・クラシック奏者がアドリブを習得すると、コロナ禍でも演奏機会が増える。おまけにクラシックも上達する。モテる。

・「アドリブ」というと天才的な即興プレー(アドリブレベル100!!)をイメージしがちですが、そこまで行く必要はナシ。

・ゆるアドリブ(=アドリブレベル1〜15くらい)ができるだけでも、音楽ライフが激変する。

次回以降、「では”ゆるアドリブ”ができるようになるには、何が必要なの?何をすればいいの?」について、解説していきます。ではまた!

あなたも弾きに来ませんか?

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この記事を書いた人
kimm
kimm
1984年生まれ。脱クラしたヴィオラ弾き/ビートメイカー/育児er。ジャズ専門ノープラン系弦楽四重奏団「阿佐ヶ谷ファンキーボーイズ」、アンビエント系インストデュオ「bishopsfinger」、ゲーム音楽系弦楽四重奏団「神ゲーカルテット」に所属。"弦楽器=クラシック"というこれまでの常識に変革を起こし、「どんな楽器で何やったっていいじゃない!」という音楽的ダイバーシティを実現するべく、都内を中心としたワークショップ運営や演奏、当サイトでの情報発信など日々活動中。